Forest and River

森のこと、川のこと

3シーズン目突入!

2020年の愛知川上流の渓流釣り解禁は、2月29日(土)からでした。この日の漁協のホームページによると、解禁初日は300人もの釣り人が訪れたとのこと!みんなこの日を待っていたのですね。

私は、2/29、3/1と仕事だったので行けず。3/2と3/3が休みなので、行くぞ~と張り切っていたところに新型コロナウイルスで休校騒動・・・2日は行くことができなくなりましたが、3日にようやく3シーズン目の初釣行ができました!

2018年から始めた渓流釣りは、自分で毛鉤を巻くテンカラでスタート。2019年は、エサ釣りも始めてみようかなと思ったものの、やっぱりテンカラの面白さが勝って、結局エサ釣りは一度も行いませんでした。

そして2020年の今年も、やっぱりテンカラで始めることにしました。何が何でもテンカラでないと・・・とまでは思いませんが、もう少しテンカラで腕を磨きたいな、と思います。 

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さて、シーズン初めての谷はどこに行こうかな?と、かなり前から考えていました。

初めて行く谷も良し、なじみの谷も良し・・・

ああ、こうして、どこで竿を振ろうかと悩んでいる時間の楽しいこと!

一般的に、テンカラで釣れるようになるのは、水温もそこそこ上がり、虫が活発に動き出す5月以降と言われていますので、釣行初日から釣れることはあまり期待していません。現に、2019年の初釣行(3/4)では13cmのイワナ1匹のみ。初釣行で1匹釣れただけでうれしかったです。

結局、今回はなじみの谷を選択。この谷は、とにかく山と渓流の様子が美しい。イワナもそこそこいますが、そこにたどり着くためには、急斜面を上り、かなり危険な場所を通らないといけません。でもまあ、シーズン最初の入渓なので、釣果はともかくお気に入りの谷がいいなあと考えての選択です。 

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上の写真が、危険な場所。赤線で示したのが、幅20cmくらいの踏み分け道。この斜面は細かい礫が浮いていて崩れやすく、道の周りにつかめるような立木もないので、ズルッと滑ると一気に10m下の谷まで落ちます。何度通っても、ここでは細心の注意を払って通ります。

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無事に抜けたところ。周りの斜面も岩が露出し、かなり険しい谷であることが分かります。

実は、谷に入る前は、上の写真の場所に到達するまで竿を畳んでおこうと思っていました。この場所より下流イワナの数も少なく、いてもすぐに隠れてしまうので、じっくり勝負している時間がもったいないと思ったのです。

しかし、いざ谷の入口に着いてみると、5ヶ月ぶりに竿を振って良いという現実を前に我慢できるはずもなく、ついつい良さそうなポイントで竿を出してしまいました。しかし、やはり釣果は0。わかっちゃいるけど・・・というヤツです。 

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で、予定時間より遅くなってしまいましたが、ようやく本格的に竿を振れる場所に到着!さあ、いよいよ3シーズン目の開幕!

いくつかのポイントに毛鉤を入れて上って行きますが、しばらくは何の反応も無し。まあ、こんなもんでしょう。ちなみにこの日11時の谷の気温は7℃、水温も7℃。

しかし、上の写真のような小さな落ち込みに毛鉤を入れると・・・ 

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 おお!釣れた!久しぶりの竿がしなった感覚にドキドキ!

16cmと小ぶりですが、サビ色の残るきれいなイワナでした。いや~ありがとう!そっとリリース。 

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どんどん上って行きます。続いてはこんな流れで・・・ 

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2匹目!きれいな色の15cmでした。いや~初釣行で2匹も釣れるとは! 

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次に小さな滝壺に到着。ここは絶対いるでしょう! 

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やっぱり!3匹目は18cm。18cm以上になると、釣った時の重みが心地よい!

この滝壺には他にまだイワナがいるんじゃないかと思いながら、遊び半分の気持ちでもう一度毛鉤を入れたら、何とかかった!しかし、向こうは命がけ、こちらは遊び半分という中途半端な気持ちで上げた竿では釣れないのです。水面からお腹半分ほど引き出した瞬間に、返し無しの毛鉤から外れて逃げられてしまいました。

じつはこの日、こんな中途半端な気持ちで毛鉤を入れて、かかったものの逃げられたケースが3回もありました。一瞬の気の緩みというヤツでしょうか。リリースするから命は奪わないとは言え、やはり一旦は魚にとっての異世界へと釣り上げるのですから、こちらも真摯に竿を振らないといけませんね。

この後も、さらに上に行きます。釣った場所の写真を撮り忘れたのですが、少し小さな落ち込みでは・・・

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4匹目!こちらはジャスト20cmでした!良い型をしていますね。

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もうそろそろ引き返さないと・・・このポイントで最後にしようと決めて毛鉤を入れたら、何と5匹目!こちらも20cm。しかしこの20cmは、4匹目の型よりも頭でっかちで体もやせています。 

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5匹目を釣ったのはこんな滝壺。滝はけっこう立派なのですが、滝壺は小さくて浅い。ここでは十分なエサにありつけずに痩せていたのでしょうか。

何にせよ、解禁直後、釣行初日に5匹も釣れたので大満足。いずれも15cm以上だったので、時期さえよければお持ち帰りサイズでしたが、どうせなら初夏以降の栄養状態の良いイワナの方が美味しそうですから、今回はみんなリリース。

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谷を下りる時、ふと苔むした岩の上を見ると・・・鳥の羽根が散らばっている?どうやらカケスの羽根の ようです。このように、鳥の羽根が散らばっているのは、捕食者がここで羽根をむしったからなのですが、さて誰がカケスを食べたのでしょう?

おそらく、クマタカかな?以前、猛禽の研究者の方に、「キツネなどの哺乳類が鳥を襲うときは、羽根をむしらずに食べる。羽根をむしって食べるのは猛禽だ。しかも渓流のように周囲が森林の環境の中で、ほかの鳥を襲う鳥と言えばクマタカだろう」と教えていただきました。

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カケスの羽根は、とても美しいブルーです。きれいなのが2枚あったので、もらって帰りました。これで毛鉤を巻いたらどうなるだろう・・・今度挑戦してみます!