Forest and River

森のこと、川のこと

後悔先に立たず

9月も半ばを過ぎてしまいました。行ける時に行かないと!今日(9/17)もまたテンカラへ・・・

さて、今回はどこに行こうかな~と、前の晩に考えるのがまた楽しい。行ったことない谷に行こうかな、以前釣れなかった谷にリベンジに行こうかな、いやいや、イワナに出会える可能性が高い谷に行こうかな・・・と、あれやこれやと悩むのもまたいい時間。

漁期終了まであと数回しか行けないという状況なので、いつもより慎重に考えます。今まで行ったことがない谷に行くのは楽しそうだけど、そういう谷は遠すぎたり、人がたくさん入っていそうだったりするので、時間の無い今回はやめておこう。今まで行った谷で渓相が良かった谷は・・・と、毎回つけている釣行記録メモを見返しながら、よし、7月に入った茶屋川水系の谷にしようと決めました。

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9月に入って、まとまった雨が何度か降ったものの、あとは降水なしの日が続いていたので、ものの見事に減水しています。愛知川本流の水位もすごく下がっていました。減水すると釣れるポイントが減るだけでなく、魚の警戒心も強くなって釣りづらいと言われています。

そこで、釣り人のプレッシャーがきつい入川直後の区間はすっとばして上流に向かうことにしました。予想通り、比較的新しい人の足跡も残っています。一応、魚影の有無を確認しながら静かに上って行きますが、やはり魚影はなし。

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途中、倒木に生えた見事なキノコを見つけました。上手に生えましたね~

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さて、それなりに上まで来たので、そろそろ竿を出します。魚影はまだ見かけませんが、もう竿を出さすにいられなくなってきました。毛鉤は、最近調子が良い黄緑色。

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すると、早速16cm!今日はお持ち帰りの予定は無いのですが、私の基準では16cmだとキープできるサイズです。どうしようかなあとちょっと迷いましたが、この谷は途中にかなり巻かないといけない大きな滝があって、水の入った活かしビクを持ったままあの斜面を登るのか〜と思うと憂鬱。やっぱりリリースしよう。

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これが問題の大きな滝。急傾斜の左岸を巻いていく必要があります。ここに釣りに来た人の多くは、この滝壺でイワナを狙うはずです。だからほとんど釣りきられているのではと思いますが、これだけの立派な滝壺を見るとダメ元でも毛鉤を入れてみたくなるもの。

そこで、エサ釣りやルアー釣りではあまり攻めないような、障害物(沈んだ木の枝)の付近を攻めることにしました。長い竿に変えようかとも思ったのですが、どうせ釣れないだろうし面倒なので、そのまま3.3mのテンカラ竿で挑みます。射程距離は短く、魚から隠れる遮蔽物もない場所なので、慎重に水辺に近づいて、そっと毛鉤を入れると・・・

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何と釣れた!2匹目は19cm!立派なサイズです。持ち帰る気なら間違いなくビクに入れるサイズですが、これから滝の上まで登るしなあ・・と考え、また滝壺にリリースすることにしました。ちゃんと考えて毛鉤を入れれば、こんな釣り圧の高い場所でも釣れるんだということが分かってちょっとうれしかったです。

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一旦竿をしまい、滝を迂回して慎重に上って行きます。それほど難しいルートではないのですが、落ちれば大けがすること間違いなしなので、なめてはいけません。

やがて、無事に滝の上まで到達。さあ、ここからが本番。小さなポイントにも魚がいそうなので、丁寧に探っていきます。 

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そしたら、3匹目!18cmの見事なイワナ。う~んキープしようかな・・・でも今から家族分4匹釣るのは難しいだろうしなあ・・・と考え、やっぱりリリースしました。 

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水量がだいぶ減ってきました。理由もなく、ちょっと気分を変えてここからは黒い糸を巻いた毛鉤に交換。そして、こういう小さな場所も丁寧に毛鉤を入れると・・・ 

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何と21cm!とても立派なイワナです。こんな小さなポイントにも20cmクラスがいるのですね。もしかして今からでも4匹釣れるのでは?と考え、この21cmは活かしビクにキープすることにしました。 

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そしてどんどん上って行った写真のような場所で・・・ 

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5匹目の20cm!いや~釣れるなあ!これもキープ。

しかしこの後は、ちょっとビクを携行しての遡行が難しそうな場所だったので、ビクを置いて遡行することにしました。ここから上でお持ち帰りサイズクラスを釣ったら、生かしておくことにあまり神経を使わなくて良いので、釣れてもしばらくランディングネットに入れたまま流れにつけておけば良いだろうとの魂胆です。

上って行くにつれ、少しずつ水量も減ってきましたが、それでも魚影はある。ただ、水量が少ないところにいる魚には、こちらの気配を感づかれることも多くなってきたようで、サッと隠れられてしまうことが多くなってきました。

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そろそろ折り返さないといけない時間になってきたところで、写真のような場所に出くわしました。崩落した石が川面を埋めていて、その下を水が流れてはいるのですが、毛鉤を入れられるほどの水量は見えません。おそらく崩落地の下を伏流しているだけなので、この先まだまだ上ればきっとまたポイントがあると思うのですが、時間も無いし今日はここまでとあきらめました。

谷を下っていき、水に浸けて置いておいた活かしビクのところまで下りてきました。ビクの中の2匹のイワナは元気に泳いでいます。さてどうしたものか・・・滝下で釣った19cmからキープしていれば、18cm、19cm、20cm、21cmの4匹をお持ち帰りできたのになあと悔やみますが、後悔先に立たず。でも滝下からキープしながら、無理して斜面を上っていたら、後悔しきれないほど危険な目に遭っていたかもしれません。

こういう時は、イワナに感謝してリリースしよう・・・20cmと21cmを、別々の場所に分けてリリースしました。

でも楽しかった!やっぱりテンカラは楽しいです!