Forest and River

森のこと、川のこと

疲れた時は、川へ行こう

新しい年度が始まり、最初の緊張感が緩んで2~3週間が過ぎる頃、みんな慣れない職場や環境のせいかいつもより疲れている気がします。4月になって、私も相変わらず仕事は山積み、疲れのせいか、朝起きるのがしんどい日々が続いています。

4月22日(月)は休みだったので、たまには1日ゆっくりしようかなあ~ゴロゴロしながら好きな本でも読むか、見たかったDVDを借りてきてゆっくり映画鑑賞でもするか・・・と思い、前の晩はそうしよう、と思っていたのですが、寝る前に来週以降の予定をチェックすると、明日を逃せばしばらく釣りにはいけない!ということに気付きました。

この良いシーズンに、4週間も釣りに行かないというのは耐えがたい・・・でも、身体はしんどい。身体が休めと言っているような気がする・・・まあ、明日の朝起きた時の体調と天気で考えよう。

で、月曜日の朝。体調はまあまあ。ところが天気は最高!これは無理してでも行かないと!というわけで、今週もまたテンカラに行くことにしました。

f:id:forest_and_river:20190424124908j:plain

身体はしんどくても、眼前に山を見ながら車で走っていると、「もうすぐあの山の、あの谷に行ける!」と思うだけで、何だかワクワクしてきます。

ところが、谷に着いて少々がっかり。今冬の積雪の少なさと、最近雨が降っていないことが重なって、水量が少ないこと!これでは釣りにならないかも。やっぱり家でのんびりしていた方が良かったか・・・?

しかしここまで来て家に帰るのはもったいないので、こんな日のイワナたちはどう動いているのか勉強させてもらおう、というつもりで、川に入りました。

f:id:forest_and_river:20190424125412j:plain

う~ん、水が少ない。魚はいるんだろうか・・・と思いながら上がっていくと、サッと走るイワナの姿がちらほら見えます。サイズは小さい。でも、イワナがいることにホッとします。

イワナがサッと走ったのは、「この谷にイワナはいるんだろうか」と半信半疑でアプローチしたので、近づき方が荒かったせいだと思います。で、いくつか走る魚影を見てからは、いつもより丁寧なアプローチを心がけることにしました。

上の写真のポイントなど、いかにもイワナがいそうな場所。右から左に向かって流れていますが、テンカラを始めた昨シーズンなら、まず最初の一投は写真右端の小さな落ち込みに毛鉤を入れていたと思います。しかしそうすると、そこより左側(下流側)のイワナはみんな逃げてしまう。昨シーズンまでは、写真左側のような場所にもイワナがいることにまったく気付かなかったので、イワナが逃げてしまってから、「あっ!こんなところにいたんだ!」と気付く始末でした。

で、2シーズン目の今年は少しは学習しました。まずは、左側のゆるやかな瀬のところからイワナの姿を探していきます。泳ぐイワナを見つける「眼」も、昨シーズンよりは良くなってきたかな? 静かにアプローチし、じっと流れを見ていると・・・いた!瀬のところで、流下してくるエサを待っているイワナがいます!3.3mのテンカラ竿で、#13フックに茶系の糸を巻いた毛鉤をイワナの少し目の前に落とします。 

f:id:forest_and_river:20190424125308j:plain

 やった!15cmと小ぶりですが、狙い通りに釣れるとうれしいですね。

で、下流側から攻めたのは、もちろんこのポイントには他にもイワナがいるかもしれないと思ったからです。今度は少し上を攻めよう。15cmのイワナを釣って針を外し、写真を何枚か撮った後、サイズを測って、リリースする準備をして・・・と5分いや3分くらいかな?モタモタとしているうちに、このイワナを釣った場所を見てみると、何と同じ場所に別のイワナが泳いでいるではありませんか。このイワナを釣ったことで良い場所が空いたので、別のイワナがスッと入ってきたようです。

よし、次はあのイワナだ。と思い、竿を振ったら・・・焦ったせいか、少しポイントがずれました。再度トライ、と竿を上げようとすると、毛鉤が何かに引っかかって竿が上がりません。どうやら、イワナが泳ぐすぐ横の岩に、フックが刺さったようです。ああ、どうしよう。フックを外しに行けば、100%イワナは逃げます。

よし、予備の竿を出そう。毛鉤が岩に刺さったままの竿を置いて、予備の3.6m竿を出します。新しい仕掛けを付けて、再々度挑戦。しかし、またポイントを外れました。この日、結構風が強いということもあったのですが、この3.6mの竿はなかなか狙い通りのポイントに毛鉤を入れられません。3.3mに比べて、3.6mの竿に慣れていないから、ということもあるでしょうが、何となく竿の値段のせいではないかと・・・。3.3mの竿は1万円ちょっとですが、3.6mの竿はその半額以下の値段で購入。「弘法筆を選ばず」は、もっと腕が上達したら使うことにして、今は値段のせいにしておこう。

でも、何度も振っているうちに、少しずつ狙うポイントに毛鉤が落ちるようになってきました。そして・・・ 

f:id:forest_and_river:20190424125336j:plain

釣った!けど小さい!13cm。釣果はたいしたことありませんが、それでも同じポイントを丁寧に攻めれば複数釣れることが分かったのと、良い餌場は「空き」が出ればすぐにでも次のイワナが入ってくるということが分かったので良かったです。 

f:id:forest_and_river:20190424125442j:plain

その後、少し上流に移動すると、小さな滝壺がありました。現場の写真を撮り忘れたのですが、ここでも15cmのイワナ!最初に釣った15cmのイワナは浅い瀬を泳いでいて、色が明るい。今回の15cmは少し水深のある滝壺にいて、色がやや濃い。何となく、理にかなっている気がします。

f:id:forest_and_river:20190424125506j:plain

今日はあまり時間がないので、奥まで行くことはできません。最後に、この谷の支流に初めて入ってみることにしました。支流の支流なので、なおのこと水量は少ないですが、良いポイントがありそうです。

まずは上の写真。枯れた木が倒れていて、この木の奥の方がイワナがいそうですが、奥で魚をかけても、釣り上げるときに魚が木に当たって落ちてしまいます(バーブレスフックなので)。ちょうど、倒木の少し手前くらいに毛鉤を落とさないと釣り上げられません。で、そこを狙って投げます。一投目は手前に落ちすぎて失敗。二投目は毛鉤が倒木の上に乗ってしまい失敗。そして三投目・・・

f:id:forest_and_river:20190424125525j:plain

おお、狙い通り!16cmのイワナでした。 

f:id:forest_and_river:20190424125541j:plain

今日はここまで、と決めた最後のポイント。ここも小さな滝壺の手前から丁寧に攻めます。狙うのは、手前のとんがった白い石のすぐ下。ここからは水面が見えませんが、きっとこの石の裏辺りにいるだろうと思い、毛鉤を入れます。今回は一投目で成功。 

f:id:forest_and_river:20190424125558j:plain

そしたら、ここもまた狙い通り!本日一番大きい、17cmのイワナでした。

本日一番大きいのが17cmなんて、ベテランの釣り人から言えば馬鹿にされること間違いなしですが、減水気味の渓流でも条件が良ければ釣れるということが分かったし、1日に5匹も釣れたのは初めてのことだったので、とてもうれしかったです。

疲れていたけど、来て良かった!元気になって、帰ることができました!