Forest and River

森のこと、川のこと

滝壺にて

今シーズン2回目の釣行は、少し雨が降る中でした。本流は濁っていましたが、源流部は問題なし。庭園のように美しい流れが連続する、小さな谷に行きました。

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雨は小降りですが、昨日からの雨のため水量はそこそこ多いです。

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岩には、ツルネコノメソウ(かな?)が咲いていました。もう春ですね。

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すぐ近くには、シロバナネコノメソウ(もしくはハナネコノメ?)も咲いています。小さいですが、きれいな花です。私はこの花を初めて見ました。

さて、早春のテンカラ。例年だと、まだテンカラには早い時期なのでしょうが、今年の暖冬の様子から言えば、もうテンカラでもいけそう?ということで、今回も毛鉤でがんばります。

しかし、魚影が見当たらない。この日(11:30)の気温9度、水温8度で小雨。それほど悪い条件ではないと思うのですが、魚はいったいどこに?まあ、私はいつも10時頃から入渓し、15時には脱渓するので、朝マヅメ・夕マヅメと言われる一番良い時間を経験していませんから、日中に魚影が少ないのは当然だ、と言われるかもしれません。

毛鉤を入れては上流へ、入れては上流へ・・・を繰り返しているうちに、「あそこには絶対いるだろう」と思われるポイントに到着。距離をおいてしばらく観察すると、やはりいました。1匹だけですが、20cmくらいのイワナ。落ち込みから川底が上がっていくかけあがりのところで、流下してくるエサを待っているようです。

さあ、あのイワナを釣れるだろうか・・・

テンカラの本などでは、早春はフック(針)のサイズが小さい方が良いということなので、昨年#13しか使っていなかったのを改め、今シーズンは#18を使っています。この日も、出だしは#18からスタート。しかしこのイワナは、何となく#18には反応しない気がする・・・と思い、#13に変更。いや、まったく根拠はありません。ちなみに色は白系。竿は3.3m、ラインとハリスで4m足らずなので、かなり近づかないといけません。

そ~っと、そ~っと近づいて、射程圏内に。1投目。おっと手前過ぎた。イワナはまったく反応せず。2投目、今度はいいところに飛んだと思ったのですが、私はいつも毛鉤を見失うので、どこに着水したかな、と探していると、イワナが表層まで出てきてクルッと反転!これは喰った!?と思い、竿を上げたら、イワナの腹が半分くらい水面から出たところであえなく落下!うぉ~マジか~!と叫んでしまいました。

毛鉤のかかりが浅かったのですね。リリースが基本の私のフックには「返し」がありませんので、かかっても暴れられたら抜けてしまいます。

でも、春先に、#13の毛鉤でも喰ってくれるということが分かり、また逃げられましたが狙い通りに喰ってくれたので、少し嬉しかったです。もちろん、釣れていればもっと嬉しいでしょうが・・・

気を取り直して、昼食にします。

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渓流の昼食で、私の気持ちを癒やしてくれるのはこの3つ。座り心地の良い平らな石、折畳み座布団、そして出がけにコンビニでいれてきたブラックコーヒー。

昨シーズン夏場、暑い日にはアイスコーヒーがいいだろうと思って一度アイスを持っていったのですが、これがダメ。喉の渇きは癒やされますが、ぜんぜんおいしくなかった。やっぱりコーヒーは夏でもホットに限る!と思い、以後一年中ホットを持参しています。

ここでお湯を沸かして淹れればもっと良いのでしょうが、釣りの最中は湯を沸かしている時間も惜しいのでコンビニのコーヒーで十分です。

さて、20分ほど昼食休憩をとったら早速後半戦。

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テンカラを始めた昨シーズンから、かれこれ30回以上渓流に行ってますが、今回初めてロープを使って谷を降りました。8mm×20mの補助用ロープです。なぜ今回使ったかというと、急傾斜だけど降りてみたい場所があったから。それは・・・

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この滝壺。それほど大きな滝ではないですが、ここにはイワナがいそうだぞと思い、降りてみました。

竿を6.1mに変え、毛鉤も#13のビーズヘッドに交換。とりあえず、手前から探っていきます。反応なし。じゃあ右手前。反応なし。太い枯れ木の場所は最後に探ることにして、次に右奥・・・おっと!

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来た!18cmのイワナ!3.3mのテンカラ竿なら、18cmのイワナだと結構な手応えがあるのですが、6.1m竿ってパワーがありすぎて、感覚的には10cmくらいの魚を釣ったように思えました。

それにしても美しい!今年は体色の黒っぽい「サビ」が早く取れているように思います。イエローの斑点が鮮やか。

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あまりに綺麗なイワナだったので、反対側も撮影しました。惚れ惚れ・・・撮影後は滝壺にリリース。また大きく育っておくれ!

釣果はこの1匹のみでしたが、1匹でも大満足できるのがテンカラの楽しいところでしょうか。いや、楽しかった!