Forest and River

森のこと、川のこと

今シーズン初!

昨年12月25日に渓流の撮影に行った直後、12月29日にまとまった雪が降ったため、以後渓流には行くことができませんでした。そうこうしているうちに、間もなく渓流釣りの解禁日。渓流に出かけられない間は、道具を整え、毛鉤を巻き、地図を整理しました。

そして、3月2日(土)、ついに愛知川上流の解禁!残念ながら解禁日は仕事で行けませんでしたが、漁協さんのブログによると解禁日には400人もの釣り人で賑わったとか!すごいですね、愛知川!

で、月曜が休みの私は、ようやく3月4日(月)に今シーズン初めての渓流釣りに行くことができました。テンカラ2シーズン目の初日、さてその結果は・・・

2018年3月12日に、初めて渓流釣りに行ってから、ほぼ1年が経ちました。初の渓流釣りを、エサでもルアーでもなく無謀にもテンカラで挑んだ釣果は惨憺たるものでしたが、それでもテンカラは面白い!1日かけて1匹しか釣れなくても、たとえ0匹でも、渓流に通うことが楽しかったです。

反面、3.3mの竿で毛鉤を流すだけでは、どうしたって釣れそうにない場面に何度も遭遇しました。堰堤の溜まりや、滝壺などの深み、身の隠しようが無い開けた流れなどでは、短い竿と沈まない毛鉤では太刀打ちできませんでした。

シーズン途中から、ビーズヘッド毛鉤を巻いて沈ませることも試しましたが、釣れたのは21cmのアマゴ1匹のみ。そもそも射程距離が短いので、竿を振る前に魚に気付かれてしまうのです。

2シーズン目を迎えるに当たって、この問題をどうするか考えてみました。解決方法は3つ。

①3.3mの渓流竿に、5mとか6mのロングラインをつけて射程距離を伸ばす。

②長い竿を購入し、射程距離を伸ばす。

③射程距離が遠いポイントは、潔くあきらめる。

まず、①については、ロングラインのテンカラは一言で言えば「難しい!」。それこそたゆまぬ練習と努力なくしては、ロングラインで思うような場所に毛鉤を入れるのは困難で、これは(今シーズンは)無理だな、とあきらめました。何より、たとえロングラインを飛ばせるようになっても、私の通う源流域では、木々の枝の張り方や、魚がかかった後の取り込みのことを考えると、私にはとても扱えそうにないなあと思います。

次に②は、安易な方法ですが、もっとも手っ取り早い。問題は、「長い竿」というのがどれくらいの長さか、ということです。調べると、本流でテンカラをするための4m台の竿がある・・・でも高い!また、竿を畳んだ時の仕舞寸法も1m近い(S社の場合)ので、源流に持って行くには少し手に余る。

で、いろいろ考えた結果、渓流でのエサ釣りに使われる6.1mのズーム竿が良いかと・・・じつは、テンカラよりも「釣れる」と聞いているエサ釣りも、少し興味があったので、ちょうど良いかと考えました。

最後の③、「あきらめる」という選択肢は、もちろん一考に値します。テンカラに適したポイントに絞って釣り上がっていくのは、恥でも何でもありません。しかし、昨シーズンも、「ああ、あともう少し毛針が届けばなあ・・・」という場面多数。それを思うと、やはりあきらめきれないというのが本音です。

こうしたことで、②「長い竿を購入」を選び、6.1mを購入。エサ釣りもできるようにと、仕掛けも準備しました。しかし、結局今回はエサ釣りはしませんでした。理由は単純で、予定していたブドウ虫が手に入らなかったから・・・まあ、エサ釣りだと持ち物が増えるので、今回はテンカラでいいやと思って、いよいよ今シーズン初釣行!

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天気予報では雨。数日前から雨の予報だったのですが、もう5ヶ月ぶりのテンカラですから、雨が降ろうが行くと決めていたので、当日予報通りの雨でも問題なし。

ただ、この雨は昨日から降り続いたので、谷がどれくらい増水しているか、濁りがどの程度出ているかが心配でした。 

ところが、谷に着いてみると、濁りもほとんどなく、増水も思ったほどではない。雨はまだ降り続いていますが、今回行った谷は集水域が狭いので、これから土砂降りにでもならない限り、急激な増水は無いだろうと考えました。予報では、これから雨が弱まっていくということです。

とりあえず、久しぶりの釣りですからまずは3.3mの竿で始めます。しかし、やはりというべきか、解禁直後は魚の活性が高くないのか、ぜんぜん魚影を見かけません。でも例年に比べて暖冬の今年、この日の気温(9度)と水温(8度)も決して悪い条件ではないと思うのですが・・・やっぱり私の腕がまだまだなのでしょうね。

とりあえず、いそうなポイントにどんどん毛鉤を入れていきます。ところが、この谷は結構枝張りが多く、竿を振るのが久しぶりということもあってか、2時間ほどの間に早くも3つ毛鉤を木の枝に引っ掛けてしまいました。

もうお昼にしよう。

相変わらず雨が降っています。この日の服装はウェストウェーダーと、上はポンチョ。昼食のおにぎりは、その姿のままでも食べられますが、やはりこういう時は少し腰を落ち着けて、ゆったりと構える方が良い。そこで、持参したブルーシート(ブルーじゃ無いけど)を使って簡易天幕を張り、ポンチョを脱いでお昼ご飯にします。

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とりあえず、雨をしのげて腰を下ろせる場所が確保できました。ちなみにこのシートのサイズは1.8m×2.7mです。1.8m×3.6mあると、もう少し余裕のあるスペースができますが、使用後に一人で、雨に濡れたシートを折り畳んでバックパックにしまおうとすると、私にはこのサイズが限界です。

シートと木を結ぶのは、自在結び(トートライン・ヒッチ)。仕事柄、使用頻度の高いロープワークを3つか4つ程度は覚えていますが、自在結びは何かと役に立ちます。

雨の渓流。天幕の下で、雨音と川の音を聞きながらおにぎりを食べる。これはこれで、至福の時間です。

さて、昼食後。引き続き3.3mのテンカラ竿で続行。昨シーズン、フックの大きさは#13ひとつだけを使ったのですが、今シーズンは#18と#16を追加。この日は#18を試すのですが、相変わらず反応なし・・・

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どんどん上流に行くのですが、たまに、スッと動くのは10cm前後の小さなイワナです。

そうこうしているうちに、これ以上行けそうにないと思えるほど大きな滝に当たりました。滝の下は広い滝壺。頭上には多少の枝張りはあるけど、まあ何とか竿を上げられそう。よし、せっかくなので6.1mを試そう!

竿を伸ばし、ビーズヘッド毛鉤につけかえます。しかし改めて思ったのですが、6.1mって、思った以上に長い!5m台の竿でも十分だったかなと少し後悔していますが、まあ、54-58-61のズーム竿なので、あとは使いようです。

とりあえず、一番縮めた5.4mの状態で使います。まずは滝壺の手前に毛鉤を投入・・・長い竿なので、テンカラの標準的な投げ入れ方でなく、送り込みのように入れました。反応なし。次は右奥へ。反応なし。

おっ、真ん中当たりに枝が沈んでいるな・・・根掛かりしてもともとと思い、沈んだ枝の当たりに毛鉤を入れて・・・アタリらしきものはないけど何となくスッと竿を上げたら!

何とかかっているではないですか!とっても小さなイワナが!

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計ると13cm。小さい!でも、嬉しい!色もキレイです。久しぶりの出会いに感激しつつ、そっとリリースしました。 

今回はこの1匹のみでしたが、シーズン初釣行で1匹釣れたのだから大満足です。さあ、次はどの谷に行こうかな!?