渓流撮影行4(30回目の渓流)
渓流釣りを始めたばかりの今シーズン、3月から9月30日の漁期までに26回釣りに入りました。禁漁期間に入ってからは、渓流の写真撮影のために行き、それも今回で4回目。つまり今シーズン合わせて30回目の渓流行きとなりました。
前回(11月19日)撮影に行った谷は、もろい花崗岩質の石が多いせいか、細かな砂が多く堆積し、イワナの産卵場所としては向いていないように思いましたので、今回は漁期中に入ったことがない別の谷に行ってみました。
紅葉はほぼ終わり。黄色の葉がかろうじて残るのみです。この日は比較的良い天気でしたが、お昼には気温14度、水温は9度とずいぶん低くなってきました。谷が違うので参考になりませんが、11月12日は水温13度、19日は11度だったので、順調に?下がってきています。
ほとんどの木が落葉した中、黄色が残っている木はこちら。チドリノキです。見たところ普通の葉っぱですが、こちらはカエデの仲間。右上に写っている種子の形が、カエデの仲間であることを示しています。
さて、魚は・・・?いました。入渓してすぐに、小さなアマゴを見つけました。朱点が目立ちます。
続いて、少しのぼったところでイワナ1匹目。しかしペアではありませんでした。産卵シーズンはもう終わったのかな?川底は、産卵床にいい感じの礫ですね。
1匹目のイワナがいたのはこんなところ。大きな岩もあって、隠れ場所も多いです。
しかしこの後は、なかなかイワナの姿を見つけられず。どんどんのぼっていきますが、サッと隠れる様子すら見られません。一方、この谷は庭園のように小さな落ち込みが連続する、非常にきれいな谷だったので、写真を撮るには良い谷でした。
いくつか大きな滝も越えていくと、やっと1匹出会いました。これは・・・イワナ?かなり濃色の個体で、魚の知識が乏しい私にはイワナと断言できませんが、この体型や泳ぎ方はイワナだろうと思います。ここも単独。
そしてさらにのぼっていくと、大きなたまりがあり、そこに3匹のイワナが寄り添っているのを確認!これは産卵行動か?と思いましたが、イワナの姿を確認した途端、3匹とも、すっと隠れてしまいました。
この間に三脚とカメラをセッティングし、岩になったつもりでじっと待ち構えます。今回は座って待ち構える場所がなかったため、仕方無く直立不動。産卵シーズンだとしたら、5分ほどすれば1匹戻ってくるはず。ただこの場所は、たまりの面積が広くて、イワナにとっての隠れ場所や様子見のための場所がたくさんあります。再び姿を見せるのは、普通の待機時間の4倍はかかるだろうと適当に決めつけて、とりあえず20分、動かず待機することにしました。
しかし、20分たっても現れる気配はありません。立ったままの20分はキツい・・・でもここまで待ったのだからと、もう5分・・・出ない。さらに5分・・・出ないなあ。30分経ちました。ここをあきらめてさらに上流を目指すか?しかしもう14時。日暮れまで早い時期なので、そろそろ引き返した方が良さそう。とかなんとか思いながらさらに5分経った35分後・・・
きた!ついに戻ってきました!今日見た中で一番大きな20cm程度のイワナ。まだ油断のない様子でゆっくりと泳いできました。
しかし20秒ほど目の前を泳いで行ったあと、また姿を消しました。やはり直立不動ではバレてしまったのかもしれません。しかし、最後にきれいなイワナ見られて良かった!
残念ながら、産卵行動かどうかは確認できませんでしたが、3匹が連れ立って泳いでいたのだからきっとそうだろう、ということにしておきます。
最後にイワナを見た場所のような、身を隠すところの無い広いたまりでは、射程距離の短いテンカラでは釣りは無理かもしれません。今回のように30分以上待っていれば魚は出てきてくれるかも知れませんが、竿を振った途端に逃げるでしょうね。こういう場所では、やはり飛距離のあるフライなどが有利なのでしょうか。
しかし、来シーズンもテンカラでがんばります!