Forest and River

森のこと、川のこと

森の小さな穴

「数十年に一度の災害クラス」という言葉が大げさでないくらいの雨が、各地で降っています。

この地域でもずいぶんと降り、私も水防で一日だけ徹夜の待機&パトロールに行きましたが、幸いにも大きな被害はありませんでした。しかし中国・四国地方はたいへんなことになっています。妻と子が土砂に・・・なんてニュースを聞くと、胸が痛みます。行方不明のかたが少しでも早く見つかるように祈っています。

今日はそんな大雨が降る前に、森を歩いていて気になった様子を少しだけ紹介。

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それはこちら。道の上に、たくさんの穴が空いています。直径5mmほど。

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穴の周りは、穴を掘った際に掻き出したと思われる土や砂利できれいな山のようになっています。セミの幼虫が出る穴にしては小さすぎ。アリにしては大きすぎ。いったい誰の仕業・・・?

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しばらく、穴の近くでじっとしていると、穴から何やら出てきました。ハチ・・・ですね?

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一旦出てきて、もう一度穴の中をのぞきこんだ後、飛び去っていきました。

ここで考えたことは、このハチは、この穴の中に何かの幼虫を運んできて、そこに卵を産み付けて幼虫のエサにする狩りバチや寄生バチなのではないか、ということなのですが、狩りバチってもっと体がスマートな印象がある・・・

事務所に帰って写真を確認し、調べたら、どうやらウツギノヒメハナバチらしい。その名の通り、ウツギの花粉をたくさん集めてこの穴の中にいれ、花粉団子の中に卵を1コ産むのだとか。花粉の中で生まれた幼虫は、その花粉を食べて育つそうです。

当然、周りにウツギの木があって、しかもウツギの花の時期にしか産卵できない。すごい依存。でもきっと、このハチがウツギの受粉の上で果たしている役割はすごいのでしょうね。

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クズの葉っぱの上では、カマキリがお食事中でした。何を食べてるのかなと良く見ると、カメムシ!カマキリはにおいを感じないのかな?

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こちらもクズの葉の上で脚を伸ばして?いたバッタの仲間。幼体のバッタで、名前を調べたのですがわかりませんでした。サトクダマキモドキ?青い眼がとてもきれいです。

明日からまた暑くなりそうです。