Forest and River

森のこと、川のこと

初めてのS谷

2週間ぶりにテンカラに行きました。前回と前々回、慣れたK谷を離れて違う谷に行ったら、2回とも釣果0。久しぶりにテンカラ行くなら、やっぱり釣れないと!と思い、今回は古巣?のK谷へ。

翌日に行ったS谷(初)の釣行と合わせてアップします。

まず、6月11日(月)はK谷へ。この日は夕方にいろいろと用事があったので、早めに切り上げられるように林道から近いところで入渓。K谷はいつも谷の奥の方から入渓するので、こんな手前から入るのは久しぶりです。

f:id:forest_and_river:20180613123541j:plain

緑がきれいです。昨日までかなりの雨が降っていて、本流は濁っていましたが、谷の水はすでに澄んでいました。

ポイントを探っていくと、いくつか魚影も見えますが、毛鉤を入れても反応なし。途中でアマゴがたくさんいる場所があったので、しばらくそこで粘りましたが、林道から近く釣り人が多いためか、相当スレているアマゴたちのようで、毛鉤を流してもまったく反応しません。

仕方無く良ポイントをあきらめ、釣り上がっていくと、あっという間に堰堤に着いてしまいました。堰堤の深みにもたくさん魚影が見えたので毛鉤を入れると、すぐに反応がありましたが、まさかいきなり喰うとは思っていなかったので完全に合わせミス。バーブレス(返し無し)の釣り針を使っているため、水中で暴れているうちに針が外れて逃げたようです。

この堰堤は迂回できそうにないので、来た川を戻ります。途中、先ほどのアマゴポイントをそっとのぞくと、まだアマゴたちがいます。上流から下流に釣り下がるのは無駄(上流に向かって泳いでいる魚に上流から近づくと発見されてしまう)とは分かっていても、これだけ魚影を見たらやはり毛鉤を入れたくなるもの。

上流からポイントをかなり迂回して、再び下流からそっと近づきます。休憩がてらそこでしばらくじっとしていると、ほんの3mほど先までアマゴがやってきます。パーマークがはっきり見えるくらい。

で、毛鉤をそっと入れるのですが、竿の影のせいか何なのか分かりませんが、このアマゴたちはすぐに逃げてしまうのです。そして5分もしないうちに、また目の前に現れる。竿をゆっくり振るように毛鉤を入れると、今度はアマゴも逃げませんでした。しかし、目の前を流れているはずの毛鉤にはまったく反応なし。でも水面を流れてくる何かには反応しているし、時折ライズもしているんですよ。一瞬で毛鉤を偽物と見抜いているのか、ルアーなどの派手な疑似餌に慣れているのか・・・

かなり粘りましたが、残念ながら時間切れ。釣るつもりで戻って来たK谷は、釣果0でした。

f:id:forest_and_river:20180613123515j:plain

帰りに、ニガイチゴがおいしそうに実っていました。実際、食べたらおいしかった。バッタは何しているのでしょう?

f:id:forest_and_river:20180613125607j:plain

林道にはモリアオガエルの卵塊が結構ありました。5つくらい見たかな。この下には水溜まりすらないのですが・・・

さて、翌日6月12日(火)、この日は少し時間がとれそうだったので、再びK谷の奥へ行くことにします。しかし、いつもは車の停まっていない古語録谷の入口に、この日に限って車が・・・K谷への先行者か?それとも近辺を歩きに来たハイカーか?

車の中をのぞいてみても釣りの装備らしきものはありませんが、水溜まりについている足跡は谷の方を向いています。先行者がいれば、渓流釣りはかなり不利になります。しかしK谷は堰堤区間が多いので、先行者の入っている区間とかち合わなければ大丈夫。さて、どうしたものか・・・

しばらく考えましたが、「これは新しい谷に行け」というサインだと思って、K谷をあきらめさらに林道の先へと進みました。向かうは、S谷。

f:id:forest_and_river:20180613223427j:plain

S谷入川口。S谷の入口はとてもきれいです。

f:id:forest_and_river:20180613224928j:plain

高低差のある谷で、落ち込みが連続します。イワナのポイントが多そう。ただ、木が生い茂っているのでテンカラ竿を振るのが難しい。

f:id:forest_and_river:20180613225137j:plain

そしてこの谷には、苔むした岩や木がとても多い。びっしり生えたコケがなかなかきれいです。こちらはコケの岩の中にひっそり生えているミヤマカタバミ

f:id:forest_and_river:20180613225345j:plain

コケの林にひっそりと生えるキノコたちもきれいでした。

f:id:forest_and_river:20180613225457j:plain

さて、そんな谷を歩きながら、この毛鉤でアタックしていきます。いくつもの落ち込みに毛鉤を入れますが、魚影は少し見えた程度。これは無理かな・・・と思いつつも、絶対イワナはいる気がしたのでどんどん上がっていきました。すると・・・

f:id:forest_and_river:20180613225738j:plain

釣れた!久しぶりの釣果ですが・・・何と12cmのおチビさん。おそらく昨年の冬に放流されたものでしょうね。

f:id:forest_and_river:20180613225939j:plain

12cmが釣れたのはこんな場所。連続する落ち込みのひとつです。そっとリリース。

f:id:forest_and_river:20180613230048j:plain

もう少し上がると、こんな滝が。ここでもアタックしますが、残念ながら反応なし。さてこの滝をどう巻こうかと思案し、少し挑戦してみましたが、かなりリスクが高い。いったん引いて、だいぶ迂回した方が良さそうですが、本日はここらへんで引き返す方がよさそうです。

あ~12cmが1匹・・・まあ、釣れないよりはマシか、と思いながら、引き返すことにしました。

f:id:forest_and_river:20180613230406j:plain

途中、とても大きなサワグルミの木がありました。サワグルミってこんな大きくなるんだとびっくり。何本もありました。

f:id:forest_and_river:20180613230526j:plain

さて、川を降りる途中も、「あ~あそこにイワナいそうだな」というところを見ると気になって仕方がありません。釣り下がりはダメだって、と別の自分が言いながらも、イヤイヤちょっと試してみてもいいんじゃないの、と言う自分がいる。誘惑に負けて、畳んだ竿を再び出しました。そしたら・・・

f:id:forest_and_river:20180613230829j:plain

おー!来た!久しぶりの20cm!あきらめの悪い私のために、きれいなイワナがかかってくれました。やっぱり20cm越えると釣った時の手応えがいいです!ありがとうねと言って元の落ち込みにリリースしました。

K谷に先行者がいたためにやってきたS谷。きれいな谷で、良い経験をさせてもらいました。この谷には、また来たいなと思いました。