Forest and River

森のこと、川のこと

パラシュート

今日は久しぶりにまとまった雨が降りました。昨日は、雨の心配も無かったのでいつものようにテンカラ釣りに。

釣りに行って7回目、初めて人に出会いました。

私は、子どもを送り届けてから釣りに行くので、山でのスタート時間は10時頃になってしまいます。昨日も、10時頃に林道に車をとめ、ウェーダーを履いて準備をしていると、さらに奥の林道から1台の車がやってきました。

男性ドライバーから「どうですか!?」といきなり尋ねられたので、何のことかと思えば、その方は竿を上げるジェスチャーを。

「釣りでしょ?どうでした?」と聞かれたので、今から入るところですと返答。

「今からですか?この谷に?ここ、堰堤が多くてたいへんでしょう。」

「そうですね。ここからだいぶ歩いてからになりますね。」

「何をやられます?テンカラですか?」

「テンカラです。」

と答えると、男性は車のエンジンを切って降りてこられました。

「そうですか、私もテンカラなんですよ!」とその男性。

愛知川でテンカラをやる人は少ないと聞いていたので、私も意外な驚きでした。

「いや、でも今年から始めたばかりなんですよ。」と、私は言い訳混じりで返答。

「私も昨年からです。」

へえ~そうなんだ。同年代くらいの方に見えましたが、私と同様、いい年になってから始められたのですね。

「今日はいかがでしたか?」と聞くと、

「いや~2匹ばかり。今日はもう用事があるので帰るのですが。」とのこと。

勉強させてもらおうと思って、「今、何番くらいの針を使ってますか?」と聞くと、

「#15のパラシュートです。」

パラシュートとは毛鉤の一種ですが、巻き方が複雑そうなので私にはとても巻けません。

「そうですか、私は#13しか持ってないんですよ。」(数字が小さい方が、針のサイズは大きい)と言うと、

「今の時期、#13は大きすぎると思いますよ。よければ・・・」と言って、何と自分で巻いたという#15のパラシュートをあげますよ、とくださいました!

私も自分で毛鉤を巻く者として、とても恐縮しまたが、どうぞどうぞ、とおっしゃるので頂くことに。

「いや~むちゃくちゃ上手ですね。私にはとても巻けません。」と言うと、

「リバーランズ・スルーイットという映画知ってます?」

観たことありませんが、フライフィッシングを描いた映画ということは知っています。

その方曰く、「あの映画にあこがれて、ずっと前からタイイングキット(毛鉤を自作する道具)を買っていたので・・・」と。

タイイングキットから買うなんて、私と一緒じゃないですか。

パラシュートを差し出し、「じゃ」と言って去って行かれました。何とジェントルマン。

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これがいただいたパラシュート。

約30分歩いて、いつものポイントに到着。せっかくなので、いただいたパラシュートを試すことに。

いつものポイントには、今日も魚影が見えるのですが、ここは隠れて近づける場所がなく、前回も竿を振る場所にたどり着く前にほとんど逃げられてしまいました。そこで今日は、いつもと全然違う方向から、抜き足差し足、しかも超ゆっくりと動くことに。

ようやく竿を振れそうな場所に到着。まだ魚影はそのまま。気付かれていないようです。3.3mの竿に、ライン3.3m+ハリス1mの射程距離。あの辺りに毛鉤を浮かせれば、魚のいるあの辺に流れていくはず・・・

狙いを定めてパラシュートを投げる。ちょうど流れに乗りました。そして、魚のいる辺りに毛鉤が流れていき・・・

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的中!! アマゴ18cmでした。いやー嬉しい。いただいたパラシュートのおかげかな。ありがとうございます!

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リリース前にもう1枚。美しいアマゴでした。でもこの写真、気に入らないのです。親指でアマゴを握りしめているように写ってしまっています。そうっと持っているのですが親指が反っているように見えるからでしょうか。もう少し、持ち方を研究します。

この後、さらに上流に行って先日目撃した大物(?)をねらいに行ったのですが、あえなく逃しました。

詳しくは、昨日の山の様子の写真とともに、次回書くことにします。